逗子は三浦半島の西側の付け根にあり、鎌倉、葉山、横須賀、横浜に隣接しています。マリンスポーツを楽しむ方やのんびり自然の中で子育てがしたい人などに人気のエリアです。
今回は逗子をご紹介します。
逗子駅はJR横須賀線、JR湘南新宿ラインが乗り入れていて徒歩5分ほどのところに京浜急行線の新逗子駅もあります。JR横須賀線で横浜駅まで約32分、川崎駅まで約40分、渋谷駅まで約1時間、新宿駅まで約1時間5分、東京駅まで約1時間で移動が可能です。
またJRが不通となっても京浜急行で横浜駅、川崎駅、品川駅まで行くことが可能です。
お隣の鎌倉駅と一駅しか変わりませんが逗子発の電車が出ているのでタイミングを見計らって都内までの通勤も座って行くことも可能です。
大きなショッピングセンターなどはありませんが、スーパーや商店街、ドラッグストアがあり日常に必要なものは買うことが可能です。飲食店はチェーン店よりも個人店が多くそれぞれの味を楽しむことが出来ます。
逗子海岸まで駅から歩いて約15分ほどなので、夏は海水浴客で賑わいますがシーズンオフはゆったりと時間が過ぎていくのを楽しむことが出来ます。
多くの人を魅了した逗子
都内とは違った魅力を持っている逗子地区は、あまり馴染みのない人たちからするとマリンスポーツの印象が強くあるかも知れませんが、実は四季折々の自然を楽しめる公園は施設もたくさんありますし、それらは逗子の歴史を学ぶのにも一役買っています。
海水浴客や地元の方がお散歩に訪れる逗子海岸から徒歩5分ほどのところに蘆花記念公園があり、近くの柳屋跡には蘆花・独歩ゆかりの地碑があります。
明治時代の文豪、徳冨蘆花が1897年(明治30年)からの4年間を逗子の旅館柳屋を拠点にして執筆活動を行っていたため、逗子市の市制30周年を記念して1984年(昭和59年)に公園として開園しました。
公園内を巡る蘆花散歩道と名付けられた散策路を行くと郷土資料館として使われていた徳川家代16代家達の別荘だった建物があります。
残念ながら郷土資料館は2020年3月末で閉館してしまいましたが、大正元年に横浜の実業家の別邸として建てられたとされ、木造平屋建て寄棟造の桟瓦葺きで海側の眺めを重視した8畳間を一直線に連ねる間取りで天候に恵まれると江ノ島や富士山も見ることが出来たそうです。
また公園内には平成19年1月22日に逗子市景観重要建造物に指定された旧脇村邸もあります。
旧脇村邸は昭和9年に当時の三井物産常務取締役であった藤瀬氏の別荘として建てられ、その後に東京大学教授の脇村氏が購入し住んでいました。
木造二階建てで和洋折衷様式の数奇屋造り、伝統的様式や技法で建築されているので、逗子の歴史や文化が感じられる建物です。
この公園内には逗子市桜山と葉山町長柄の境界にある長柄桜山古墳群もあります。
4世紀中頃から後半に築造された2基の前方後円墳で現存する遺構として神奈川県内で最大級の規模を有しています。
平成11年3月に携帯電話の中継基地建築工事が行われた際に埴輪片が発見されたことで古墳がある事が公になりました。
第1号墳、第2号墳をつなぐハイキングコースがあり、ほとんど壊されることなく築造当時の姿を残している古墳を間近で見学する事も出来るそうです。
地元の方の中には第2号墳の前方部の正面から眺める逗子湾や江ノ島、富士山が好きで軽い運動も兼ねて訪れる方もいらっしゃるそうです。